イギリスの旅-3

十数年前、初めてロンドンで泊まったホテルが「The Connaught」でした。
イギリス人のご主人を持つ森瑤子さんが、ロンドンで定宿にしていたホテルです。


当時私達はスイスに住んでいたのですが、たまたま主人が仕事でイギリスの地方都市に行く都合があり、丁度良い機会だから、仕事が終える頃に後から私達も追いかけていって、ロンドンで合流してから一緒に旅行しようという事になりました。
まだ幼かった小学生の娘と私、二人だけで飛行機に乗るのも初めてでしたし、ヒースロー空港から無事にホテルまで着けるのか、ドキドキの冒険旅行気分でした。

娘の手を引いてなんとかこのホテルに辿り着いた時には、ほっと安堵の気持ちで一杯でした。
フロックコートにシルクハットのドアマンに恭しく招き入れられ、フロントでは、仕立ての良い燕尾服を一部の隙もなく着こなしたクラークに、主人とここで合流するつもりで来た事を告げると「Lovely!」と言って満面の笑みで出迎えてくれます♪

軽々しさやぞんざいさは微塵も無く、かといってパリのホテルスタッフのようなやけに気取った慇懃さも感じられず、それは本当に優雅でホテルマンの見本のような素晴らしい応対でした。
まるで私達が英国貴族で、執事が付いてなにくれと世話をしてもらっているような、もっと大袈裟にいうならお姫様にでもなったかのような気分にさせてくれるのです♪

「ご主人はまだお着きでは無いので、お部屋でごゆっくりアフタヌーンティーをお楽しみになられては如何でしょう?」
と聞かれ、一も二もなくもちろんいただきたい!と答えておりました♪
その紅茶とケーキの美味しかった事といったら、何しろお姫さま気分ですから!(笑)

お部屋そのものも素晴らしく、まさしく英国風というのでしょうか、カーテンは花柄のどっしりとしたチンツ、ソファーは柔らかくゆったりと沈み込むような座り心地でベージュと焦げ茶のストライプ模様だったか、アンティークのポーセリンの置き物がそこここに飾られ、居間と寝室が扉で区切られるスイートタイプで、バスルームも床から全て大理石、広さも十二分にありました。

ホテルの中どこを見回しても、格式ある英国スタイルというものはこうゆうものなのかと肌で感じられるようなホテルでありました。

この時の心地良い記憶が娘にしっかりと刻まれていたのでしょうね・・・。

ところが私の方は、今回このホテルに泊まる事に実はあまり気乗りしていなかったのです。
というのも、事前にネットで調べてみたら、かなりリニューアルされていて、部屋のインテリアも以前の英国風では無く、モダンなスタイルにすっかり変わってしまっていたからです。
私としては、どうせなら欧羅巴でしか泊まれないようなクラシックな部屋に泊まりたかった訳です。

そのことを娘に言って、ネットでも一緒にあれこれホテルを見てみたのですが、娘は欧羅巴風の豪華絢爛なスタイルより、シンプルな方が好きだとかなんだとか言って、だったらメトロポリタンホテルの方がミニマルデザインでもっとお洒落じゃないと勧めてみても、結局最後は、やっぱり思い出のコンノートホテルにもう一度泊まってみたいらしいのです。

私自身、懐かしい記憶の断片を再確認してなぞってみたいような気持ちも確かにあって、それにまあたった一泊だしという事で多少妥協しつつ、再訪する事になったのでありました。
(前置きが長くなってしまいました。^^;)



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玄関を入って真っ正面にある大階段。
あ〜この階段は、そのままでした!
ここは残しておいてあったのですね〜。
黒光りのする手摺りに長い歴史が刻まれているかのようです。
この階段の上から、それは上品な老夫婦のカップルが腕を組んでゆっくりと一段一段降りて来た姿が目に浮かびます。







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フロントデスクの上に飾ってありました。
丁度イースターの時期で、卵の殻を使って黄水仙を飾るなんてイースターらしい素敵なアレンジです♪

女性や黒人スタッフがきびきびと働いています。
チェックインの手続きを待つ間も、入口や一階フロア全体に人の流れが絶えません。
以前はもっとひっそりと静かだったのですが。。

お部屋に通される前にパブリックスペースを案内して下さって、その理由がわかりました。
一階部分をかなり改装して、前は確か一つしかなかったレストランも2つに、バーも2ヶ所に分けて造られています。
そのバーを利用する外からの客が頻繁に出入りしていて、中もワイワイとかなりの賑わいなのです。人気のバーのようです。






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お部屋はスーペリア・ジュニア・スイートにUGされましたが、スイートと呼ぶ程の広さでもありませんでした。
ここはエントランスロビーとセパレートしたお部屋という事で、スイートのカテゴリーに入れてるらしいです。といっても狭い廊下があるだけでしたが・・・。

これより下のカテゴリーの部屋はもっと狭いわけで、昔のゆったりとした間取りの部屋を取り払って、部屋数をたくさん増やしたのかもしれませんね。
時代に生き残って経営し続けるには仕方のない改装だったのかも。。



左写真は、奥の右側に入口ドアがあって(写ってません)、ドアを開けると正面に全身の写る鏡、右手にカーテンの掛かったベランダ。ドアから左手に曲がっての廊下の壁に絵画が飾ってあります。
真中の写真は、絵画の飾ってある壁の反対側にあるクローゼット。
右写真が、廊下の先に続く部屋。デスクやTVにソファーとテーブル。それらの正面にベッドが置いてあります。


モダンアートや写真が部屋のあちこちに飾ってあるのですが、コンテンポラリーという概念で統一されているとも思えない感じ・・・。









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このベッドはふっかふっかで最高の寝心地でした♪
あまりの心地よさに二人で明日チェックアウトするまでにどこのメーカーなのかホテルに聞いてみようねと言ってたんですが、寝て起きたらすっかり忘れてしまってました!(^^;)






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ウェブアクセスは無料です。







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バスアメニティーは、bomford。
タオル類がちょっとゴワゴワでした。
バスタブにTV付き。
ウォークインシャワーがトイレの反対側に。










*****







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この日は、ホテルのレストラン「Espelette」でディナー。
ホテルからのプレゼントです。




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前菜は蟹コロッケ。仔牛のカルパッチョサラダ。









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メインは、ラムステーキ。魚介類のリゾット。


残念ながらどれもみんなかな〜り塩っぱいのです!!
血圧が上がりそう〜〜!(××)










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チョコレートのアイスクリームは美味しかったです。
もう一つのデザートは、多分グレープフルーツかなにかのフルーツゼリーに下がスポンジケーキ。甘くもなく美味しくもなく・・・でありました。




このホテルのメインレストランは、南フランス生まれの女性シェフの名前が付いた「Hélène Darroze at the Connaught」といい、ミシュラン一つ星を貰っているそうです。

ですので、こちらの「Espelette」の味も同じホテル内のレストランとして期待していたんですが・・・、ホテルの特典としてサービスいただいたので文句は言えませんね。。





ディナーが終わったのは現地で夜の10時、ということは日本時間で朝方の6時!
ワインも飲んでるし、もう後は部屋に戻ってシャワーを浴びたら即ベッドに飛び込んで爆睡するのみでした。








*****




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熟睡したせいか、翌朝はすっきりとした気分で目が覚めました♪


ちょっとした中庭には、日本庭園を真似して松に川をイメージして造ったというテラスがありました。
ホテルの中は、クラシックなコーナーあり、モダンな装飾あり、アールデコ風のライティングありと、場所によって多面な様相を見せてくれます。










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朝食は、また「Espelette」のレストランで。
朝の光に満ちて明るく爽やかです♪











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このカリカリに焼いた薄いトーストを立てて並べてあるのを見ると、あ〜イギリスに来たんだな〜って実感が湧きますね♪
朝食はどれも美味しくいただきました◎











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レストランの窓から見える景色です。
丁度ホテル周辺の道路を大工事中のようで、ホテルエントランス付近は殺風景にフェンスが並んでいたり、機械が置きっぱなしだったりして、雑然とした雰囲気でした。
なので、上の方だけ狙って撮った写真です。

朝食後はプールで泳ごうかと水着も用意してきたのですが、この建物を眺めているうちに、やっぱりロンドンの街をぶらぶらと散策してみたくなりました♪

ところで、「イギリスはおいしい」を書いたのはリンボウ先生ですが、ほんとかしらん?
これからどんな食事に出会うか楽しみです!
それから、イギリス紳士ってやっぱり基本的に婦女子に優しくて礼儀正しいような気がするんだけど・・・。
まだ旅は始まったばかり、興味は尽きません♪
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by jackie-style | 2010-05-10 00:15 | 海外 | Trackback | Comments(5)
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Commented by mrs-hkg at 2010-05-10 10:37
オシャレな旅行のエッセーを読んでる様な感覚で、
色んな風景や会話を想像しつつ楽しませてもらいました♪

とても素敵な思い出のホテルですね!
家族の歴史の1ページとなった特別な場所ですね。
今でこそ小さな子供連れのお母さんの旅行&留学は盛んですが、
きっと当時はまだ珍しく、心細くて大変だったでしょうね。
ホテルマンのラブリ〜!の第一声からして、やられました〜♪
古き良き時代のロンドン、ごくちまも味わってみたかったです。
その頃は既にどっぷりハワイとはまり、それはそれで楽しかったのですが、
文化や歴史の深さが違いますもんね、少し損した気分(涙。

大階段の部分だけでも残っているのが嬉しいですねー。
中庭の禅スタイルな遊びは嫌いじゃないです〜。
でも他の部分は何でも有りで混沌とし過ぎていますね。
お部屋の広さは、CXの新しい座席の様な圧迫感を感じますね。
素材などが豪華なのに窮屈な感じといいますか、、、。
お部屋といえば話はズレますが、香港の新しいコンドなどで
狭い部屋を大きく見せる為に極小の家具を置き、
目の錯覚で広く感じさせる宣伝が問題になってましたよ(笑。

イギリスの美味しいお話、楽しみです〜(笑)。
Commented by jackie-style at 2010-05-11 00:39
☆ごくちまさま、いつも読んで下さって有り難うございま~すm^^m

自分の中で旅の記憶がそのまま長い間封印されていただけなのに、同じ場所に舞い戻って思いもかけない変貌を見せられると、改めて時の流れのなんと速いものかとしみじみ感じてしまいますね~。
10数年間何も変わらないでいるなんてありえないのは当然なのに、肩透かしをくらったみたいな寂しさを感じてしまいました。
でも歴史ある街はいつまでも変わらない場所をちゃんとそのまま残していてくれるから、自分だけが取り残されたわけじゃないように思えて気持ちも安らぎます。

この部屋の広さは後で調べたら40㎡でした。スイートっていわれても・・・ねぇ。(笑)
CXの新しい座席>さすがごくちま奥様~と笑っちゃいましてよ~♪

つづきます↓
Commented by jackie-style at 2010-05-11 00:40
香港の極小家具の話ですが、日本でも随分前から畳一畳のサイズが昔に比べて小さくなってるし、狭いマンションや住宅に合わせて家具も低くて小ぶりなサイズにしないと却って売れないらしいです。
若かりし頃、アメリカ製のソファーが凄く気に入って何も考えずに購入したのですが、大きすぎてマンションの入口からどうしても入らず、クレーンで釣り上げてベランダから部屋に入れ、引っ越しの時もまたクレーンで降ろしたの思い出しました。(爆)
Commented by tripper_01 at 2010-05-12 15:25
ロンドンには執事を雇えるホテルも在るとか..私は一人がいいけど。
最近の新しい(改装も)ホテルは何だかマンションのショールームみたいで落ち着かないですよね。

Hélène Darroze パリの宿の紹介で一度一人で行ってみました。
但し、星二ヶ付きの二階ではなく一階の”サロン”と呼ばれていたフロアですが。
在仏の日本人若者グループが何組も二階に上がって行ったのには「ウーム」か「トホホ」か?
食事もサービスも十分素晴らしかったですが、ワインボトルを手の届かない遠くの壁際に運ばれてしまって、注いでくれるのを待つのにチョット首が伸びたのでありました。
Commented by jackie-style at 2010-05-12 21:55
☆tripperさま

私はパリでバトラー付きのホテルに泊まりましたが(頼んだ訳ではなくて部屋に付いてた)、やけに愛想が良いもんだからチップを多めに渡して、とりあえず翌朝から日本の新聞を部屋に持ってきてねと頼んだんですが、すっかり忘れられ、チェックアウトまでその後一度も顔を合わせませんでした!(怒)
バトラー遣い倒す程の用事もなくて・・・分不相応でございましたわ。。

おおDarrozeさんのパリでのレストランにいらしたんだ~!!
素晴らしかったんですね・・・そうかぁ~やっぱり今回メインレストランにすれば良かったな~(残念)
あはは、、、ワインボトルの側までテーブル引き摺っていきたくなりますよね~うんわかります!

ビストロのテーブルの上にワインとソーセージの皿、牡蠣にレモン、生ハムやムール貝・・・etcのtripperさんの写真は罪です!
速攻で欧羅巴に行きたくなって悶え苦しみますから・・・。(笑)
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